2015年12月6日日曜日

推定1950年代以前のフィリップ・ハンミッヒ・フルート



製造番号(31XX)から推定するに、1950年代ぐらいまでの初代Philipp Hammigが現役で、二代目のJ.G.がその下で働いていた時代のものではないでしょうか。
胴体、頭部管差込口のリングが、昔のフランスものと変わらないような形で付いています。
60年代後半以降の省略された形状がハンミッヒの代名詞のようになっていますが、もっと前に遡ると省略されていなかったんですね。

また、既にEメカや足部のローラーが付いています。

リッププレートは凹型に湾曲していて、歌口はスクェア気味ですね。
売主(フルート専門店)曰く、リッププレートはオリジナルで、歌口もリカットされていないと思う、とのこと。



音を聴くと、確かにHammigにしては昔のフレンチに近いような、あっさりした低域とハスキーで複雑な中高域。
ただ、この奏者は、ほかの音源を聴くと分かるように、楽器の特性が素直に表れるというよりは、この奏者自身の個性が強く反映した音を出す人なので、あくまで参考程度です。